Mi amas vin.

My life is my message

わたしとおばあちゃんのストーリー①

おばあちゃんがガンと分かってから亡くなるまでの、わたしの中に生まれた、大切な想いたちを、まとめます。

 

 

これは末期がんと宣告されて

でもそこから元気になって

岐阜のリトリートハウスに来てくれたときのもの。

 

 

3ヶ月前は肺と肝臓に転移済みの末期ガンだったおばあちゃん。今は見違えるほど元気になり、わたしが宿を始めた岐阜まで自力でひとりで会いにきてくれた。


ガンがわかったそのころ、直とふたりで日本中を車中泊旅してたわたしは、気弱になり生気がまるでなく抗がん剤を受けると決めたおばあちゃんにショックを受けて、旅の途中だったけれど岡山から新潟まで飛んでった。

 


死を前に、次々と溢れ出すのは、これまで抑え込んできた本音たち。感情。闇の部分。
わたしが新潟に来てからは

おばあちゃんとの毎日が

こころとの対話だった。

 

『自分は本当は何を感じてる?』

『自分はどうしていま泣いている?』

『自分は本当はどうしたい?』


そういうものが、

いろんな外側のもので見えなくなってたけれど、

わたしとの関わりや感情ぶつけまくりの本気の喧嘩を経て、少しずつ、おばあちゃんは誰の前でも泣けるようになった。

 

少しずつおばあちゃんは、自分の気持ちに気付くようになった。

 

今でも本音と建て前のギャップがどぎついところは少なからずあるけれど、確実にガンは、押込められてた黒いものたちが浄化されるきっかけとなった。

その流れに沿ってガンはほんとうに、小さくなってった。身体とこころは、ほんとうに、ふたつでひとつなのだ。

 

今、おばあちゃんは、澄んでいる。当たり前などないこと、今あるもの、今ある健康、今ある身体に、心の底から感謝している。いつ死んでもそれが自分の寿命だ、と腹をくくり、1日1日を、生きている。

 


わたし達がつくるごはんを、おいしいおいしいと、食べてくれて、自然の中で自分の足を動かし、少しずつ『自分にはできるんだ』っていう自信を取り戻し始めている。わたしたちのご飯はきっと一般的に見たら質素な食事。だけど、自然のものであること、本物であることのおいしさを、おばあちゃんと、しっかりと分かち合えたことが嬉しかった。

 

あとは自ら東城百合子の自然療法の分厚い本を読み、メモを取ってた。から、その本はあげた。抗がん剤しかないって、西洋医学に諦めながらだけれど傾いていたおばあちゃんが、自分から東洋医学へと意識を向けてたこともうれしかったなあ。ただ、西洋と東洋、方法は違くても、意識が対症療法になっては意味がないので、その根本的なところは、わたしにできるだけは伝えた。畑ではとびきりに最高な笑顔だった。土が、自然が、ほんとうに好きなんだなあって。おばあちゃんはきっとどんどん昔の本来の姿を思い出していくのだろうな。わたしは、おばあちゃんにびわの葉温灸したり、びわの葉茶を渡したり、ちょっと野草を教えたり、手を当てたりした。

 


紙ゴミは燃やすこと、生ゴミは畑に掘った穴に捨てること、歯磨き粉はナスの黒焼きなこと、シャンプーはお酢なこと、化学調味料は使わないこと、電子レンジも洗濯機もないこと、ありとあらゆるわたしたちの【暮らし】を『自然だねえ』とおばあちゃんはやさしい顔をして言ってくれた。

 


最後の夜はおばあちゃんと手を繋いで寝た。入院生活のころもよく手を繋いでいた。その日々を思い出した。

 

あのとき、本気でおばあちゃんと向き合ってよかった。本気で本音をやりとりしてよかった。


おばあちゃんは、ようやく安心したと言っていた。まゆのことが不安でたまらなかったと言っていた。そりゃあそうだ。雇われず、定職につかず、性別のよくわからぬ人と共に生きている。でもそこにこそ、1番大切な何かがあることを、おばあちゃんは静かにそして確実に、キャッチしていた。本質的な《なにか》 を。

ようやく『まゆの人生がこういう形になってよかったんねって、すてきな人と出会えてよかったんね』言ってくれて、それが一番うれしかったなあ。

 


最後はハグをして涙のお別れ。『あんたたちといると調子良くって元気になるわ』そうなんども滞在中に言ってたおばあちゃんは3泊4日を経て確実に来た時よりも生き生きと元気になってた。わたしたちとの時間を誰よりも最大限に自分に生かしたお客さんだったと感じた。わたしたち、移動式の宿なので、次会えるのはどこになるのやら。屋久島?ハワイ?群馬?わたしにも未知。お互いそれを楽しみに元気に生きてこうね。

 


おばあちゃんに育てられたことで、今の自分が在るってこと、今の人生があるってこと、ちゃんと直接、ありがとうって。愛をたくさん受け取ってきたよって、伝えられてよかった。いつが最後になるかわかんないからね。1番伝えたいことを伝えられた。おばあちゃんの健康と笑顔を祈って。らぶゆーー🕊💓
以上、わたしとおばあちゃんの激長STORYでした👵

 

 

2019.09.30

 

 

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