Mi amas vin.

My life is my message

たったひとりぼっちの絶望を救いにいけ

 

がびーーーーーーん

がちょーーーーーん

 

 

ってくらいに

 

衝撃だった。

 

 

 

わたしが、

こんな子を

こんなにも

置いてけぼりにしてたこと。

 

 

 

それは3年前。

わたしがまだ大学生だったころ。

 

 

直はニセコの自給自足研究所というところで

ウーフみたいな感じで生活してた。

 

 

わたしは函館で、一人暮らし。

 

 

 

1ヶ月半くらいぷち同棲してからの

離れ離れだったから、

すごい寂しかったの覚えてる。

 

でもあんまりしつこかったり

なんで返事ないの?とか聞いちゃったら

 

うざいじゃん?

めんどいじゃん?

嫌われるかもじゃん?

余計にいやんなって

返事来なくなっちゃうかもじゃん?

 

 

だから、

おとなしめにしといた。

なんとか我慢してた。

平気ぶってた。

大人ぶってた。

 

 

そしたらね、

なかなか返事がこなかったのは

 

 

なおがある人のことで頭がいっぱいだったから

 

だったの。

 

 

なんか変なの口にしたら

その人との間に子どもを持ってるイメージ(幻覚?)が生まれちゃって。

 

 

その人は男だったから

なおの身体と交われば、

その幻覚通り、子どもはつくれる。

 

 

だから、なおは、

その幻覚を見てから

その人に対する性欲が生まれてた

 

って言ってて。

 

 

わたしはこの事実を

なおの口から知らされたとき

 

 

味わえなかった。

ちゃんと感じれなかった。

 

 

だってもともと

我慢してたんだもん。

平気ぶってたんだもん。

 

 

『ほんとに感じてること』に蓋をし続けてる日々では、感情を動かす大きな出来事が起きてさえも、気づかなくなる。わかんなくなる。

 

 

わたしは、すごく、さらっと受け止めた。風にふるまった。

 

 

だってそこで、

絶望とかショックとか

味わうこころの器も準備もなかったし

直のこと好きだから離れたくなかったけど、

この激しい感情を味わっては、

この関係は終わる、と思ったんだろうな。

 

 

 

その瞬間に、

わたしは

深い失望、絶望感、悲しみを

たしかに感じてる

わたしの一部を

見捨てたんだ。

 

 

 

わたしは、

直とのお付き合いが

いちばんちゃんと、

人として向き合っての

パートナーだった。

 

 

それまでの人にはある意味ごめんなさい、だよ。

わたしの傷やら反応やらなにやら、振り回しまくったなって思ってる。

 

 

直とは、その傷やら反応やらなにやらを

ひとつひとつ、いちいち

向き合って、言葉にして

伝え合って、受け止め合ってた。

 

 

わたしの願いは、

 

お互いに、

相手だけを見つめて

この先ずっと生きてゆきたい

 

 

そんな想いだった。

 

 

 

相手だけを『見つめて』というのは、

他の人に恋したり、好きになったり、

せっくすしたり、そういうのなく、

 

まゆはなおだけを

なおはまゆだけを

 

見つめて、大切に想い合う

 

 

そんな関係をその大学生のころのわたしは

望んでた。

 

 

 

でもそれが敗れた。

 

 

直が、

その男の人とのイメージが浮かんでしまってからは、しばらく、

『恋してるとおもう』

『せっくすできる相手だとおもう』

『恋愛対象として見られないのが悲しくて悔しい』

 

などなど、わたしの前で言っていて。

 

 

 

 

もう壮絶でしたよ。

悲しみが。

意味わかんないって混乱が。

 

 

どうしてわたしと付き合っていながら

わたしとパートナーって関係を結んでいながら

 

他の人好きになれたり

するの?

 

そもそもそういうことを堂々とわたしの前で言えるの?って。

 

 

 

悔しかった。

わたしだってそのとき好きな人欲しい  とか思った。仕返し精神でね。

 

いなかった。

 

そのときのわたしに

 

直以外に

 

恋する人

好きだなと思う人

せっくすしたいと思う人 なんて

 

いなかった。

 

 

それが悔しかった。

 

 

 

そしてその頃からわたしはずっと言ってたの。

 

 

『ほんとに、わたしの直の間って、なーーんにもないんだね』

 

 

 

って。

 

 

 

直はいつも  はてな?  な様子だった。

 

『え、うちらの間にはなんだってあるじゃん』

とか言ってて、意味わかんねーこいつ、とか思ってよく言い合いしてたなあ。

 

 

 

すべては、わたしが

大人ぶったから。

ほんとの感情から逃げたから。

絶望してどうしようもないその子を置いてけぼりにしたから。

 

 

わたしたちは、

そんな、

こんな、

ボタンのかけ違いから

 

さまざまなストーリーが生まれてきた。

痛かったなあ。

 

必然ですよねそりゃあって感じに

必要な学びとなった。

 

とはいえ、

 

 

わたしは3年間、

諦めてきたのだ。

 

 

直との関係を。

 

 

直とは、この先ずっと

お互いだけを見つめて生きていける人ではない。そういう相手ではないんだ、と。

 

 

諦めてきた。

 

 

 

だから、

知らず知らずにどんどん遠くなってたし、

わたしは直との関係に安心なんてすることなかったから、ささいな、出来事に嫉妬とか悲しみが生まれてきたりもしたし、

最近なんて、キスも少なく、それ以上のことなんてめっきりなくなってて。

 

 

人からも

『恋愛関係のないパートナーかと思ってた!』

って言われちゃったりしてね。

 

 

直はその言葉に落ち込んでた。

 

でもわたしは、

まぁ、なんとなく、

そうなっていくのかもなって

そうなったらなっただよなって

きっとわたしには他の相手がいるんだろう

って、思ってたの。

 

 

 

それが、まさか、『諦め』だっただなんてね。

 

 

 

泣いたから

涙が出たから、

 

そうなんだね

 

 

ってなった。認めた。どうやら本当らしいぞ、と。

 

 

でも今でも疑ったりする。

 

ほんと?

嘘泣きなっちゃってるんじゃ?

どっかのなんか引っ張ってきて

する必要のないことしてるんじゃ?

 

とかね。

 

 

わたし、思ったよ。

 

 

自分の涙を信じれなくなったら終わりだな

 

 

って。

 

 

 

 

わたし末期だったね。

 

 

 

それくらい、地下深くに

埋められてた。

埋め立てられて立派なビルがその上に立っちゃってたよ。

 

 

 

 

それをまたビル倒して

埋めたコンクリートたちを

ほじくる作業は痛かったな〜

 

 

 

たくさんでてきた。

 

悲しみが。

なんで?どうして?が。

 

壮絶な失望、絶望が。

 

 

 

そしてわたしの前には

分岐の道が立ちはだかった。

 

 

 

この絶望感をもう味わいたくない。

そのために、わたしが3年前に持ってた願いを諦めて、直とい続けるのか。

 

 

それともまた絶望するかもだけど、

もう一度、願いを胸に持って

直とい続けるのか。

 

 

その二択。

 

 

 

後者を選ぶことは難しいことだったよ。

いろーーーんな声や

わたしを守ろうとするエゴや思考や防衛線の嵐でさ。

 

 

でも選ぶことにしたよ。後者を。

 

 

 

いまはそんなところ。

 

 

 

わたしの中に埋もれてた

たったひとりの絶望ちゃんを

救いにいかせてくれたのは

他のだれでもない直だった。

 

 

 

直は当事者なんだから

いろいろ思うこと

言いたいことあるはずなのに、

 

何も言わずに

ただ

そうなんだね

そうだったんだね

と言いながら

受け取って

共感して

 

わたしが泣きながら吐き出した

絶望悲しみを

すべて抱きしめてくれた。

 

 

誰かに

『まゆがそう言えるのは

そうできるのは

なおがいたからでしょ』

 

って言われて、

あー羨ましいんだなーそれで怒ってるんだなあこの人

 

って思ってたんだけど

 

いまは認める。

直がいたからだよ。

 

わたしひとりではここまで

こんな真実のわたしにまで出会えなかった。

 

 

そう言い切れる。

 

 

 

 

自分の涙を疑ってしまうまでに

わからなくなったわたしの本当の望み

 

 

 

もう一度、また、

 

はえぐられるかもだけど

とてつもなく傷つくかもだけど、

 

それでも、

 

望みを持って

希望を持って

 

生きてゆくと決めるんだ。

 

 

また絶望したときには、

絶対に見捨てない。必ず救いに行く。

 

 

わたしという人間の

どの部分も

1つこぼさず

救って、拾って、

引き連れて、生きてゆくと、

そう決めるんだ。

 

 

わたしは、

わたしの涙を信じると、決めるんだ。

 

 

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