Mi amas vin.

My life is my message

醜いから、美しい。

 

 

今日も、大きな喧嘩をした。

身体を張って、

生きるか死ぬかの、どんぱち喧嘩。

これまでの喧嘩でベスト3に入るくらいだったな。

 

 

きっかけは

それぞれの種による反応合戦。

 

 

やっぱり

『醜い』ってことばとか

『気持ち悪い』ってことばは

お互いにとっての大きな反応ポイント。

 

 

わたしは、

人を見下して、

ほくそ笑むみたいな

人の姿がイッチバン嫌いで

腹が立つんだよね。

 

 

でも人って

自分の何か、脆い何かを保つとき

それってしちゃうよね。

わたしもするし。笑

 

 

今回は直が先にほくそ笑んで

茉優に「醜いね」って言ってきて

それにわたしがまたほくそ笑み返したら

直がキレて、こっちに近づいてきて取っ組み合いは始まった。

 

 

でも後から話をしてみると、

直はそのとき、

笑っている自覚はなかったと言っていた。

自分の中を保つのに精一杯だった、と。

 

それにはすっごくびっくりしたなあ。

 

 

 

 

そんなこんなで。

 

 

 

醜い自分も受け入れてるように感じるけど、

やっぱりいざ、人に「醜い」と言われたら、

胸の奥がドクン、とする。

 

 

しかも、それが、1番大切な人に、言われたらね。

 

 

 

でも、

醜さも、事実。

 

 

醜さの一切ない美しさに

憧れたりするけれど、

 

わたしは、

醜さも大切に抱きかかえた美しさで在りたい。

 

 

 

排除しようとすればするほど

目を背けようとすればするほど

 

それは奥底で

蓋のされたその向こうで

 

むくむくと膨れ上がるものだから。

 

 

 

 

 

わたしの醜さはどんなものかというと、

 

 

 

精神的な限界が来たとき

制限ってものに耐えきれなくなったとき

でっかい反応ポイントを刺激されたとき

やらなきゃ、やられるって本能的に思ったとき

 

 

 

暴力的になるところ

キレたら見境なくものを投げたり壊したりするところ

人を殺せるような狂気の状態になるところ

 

 

 

直は理性をかろうじて残せる。

 

茉優は理性を残せない。残さない。

 

 

 

直は殺すはずないのに

 

『殺される!殺される前にやっつけなきゃ!』

 

っていう本能的な防衛反応から

めっちゃくちゃ攻撃するわたし。

 

叩いたり、引っ掻いたり、けっぽったり。

 

 

もうどうにでもなれ精神で

これまで直の服を何枚破ったことか。

直のかばんも引きちぎれたり

水筒を投げつけたり

ケータイ投げつけたり。

 

 

 

とにかく散々なわけですよ。

 

 

今日もどんぱち取っ組み合いになって

わたしは殺されるって思い込んじゃってるから

直の顔を鷲掴みしてた。火事場の馬鹿力で。

そしてこの痛々しい、顔の傷。

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仲直りした後に撮った写真だから

傷とは相反して直の安らかな顔がまたなんとも。。笑

 

 

 

 

 

 

喧嘩が一度ひと段落して

歩き出したら

コロン

と、音がして、足元を見てみると

 

わたしの大切な大切な、

マクラメの石が真っ二つに割れていた。

 

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もうありえないくらいすっごく悲しくて

何がどうなって割れたかはわからないけど

この取っ組み合いの時間の中で

こうなったことは確かだから

真っ先に直のところに行って

直の眼鏡をとって投げて

直のマクラメを取り上げて投げて

ビンタをした。

 

 

直のせいだっておもった。

 

 

わたしは

わたしそのものであるような

この石をすごく大事におもってたし

いろんなところに一緒に行った。

 

日本各地の湧き水や川や温泉に

一緒に浸かったこの子が、

直もまゆもたくさんキスして

大事にそばにいたこの子が

 

真っ二つに割れているというこの事実が

悲しすぎて心が痛すぎて。

 

それなのに直は平然とマクラメを首から下げてるのなんてどうしても耐えきれなくて

直のマクラメをぎゅーーーって力いっぱい握った。

そしたら、直のも石がマクラメから外れた。

 

 

自分のが割れたことが悲しすぎて

いてもたってもいられなくて

人のも壊すなんて

子どもでしかないけれど、

わたしはそうしなきゃならなかった自分を責めてはいない。

直には怒られたけど。。

 

 

もっと一緒に、

この石と、いろんなところを旅したかった。

 

 

一目見た瞬間に惹かれたこの石。

値段なんて気にならなかった。

 

即決して、パートナーとなった石。

 

 

 

いろんなわたしを映してくれた。

 

わたしが濁っているとき

この石は、濁っていた。

 

 

わたしが光っているとき

この石は、ぴかいちに光っていた。

 

 

割れた今、なぜか石はピカピカと光っている。

 

 

割れるということがあって、

初めて気付く、大事であるがゆえの執着。

執着が大きければ大きいほど、悲しみもまた大きい。

何か作業をしてても、ふとしたときにその悲しみが襲ってきて何度も泣いていた。

 

 

 

それほどまでに大事なものというのが、

自分が全く意図せぬところで

意図せぬタイミングで

意図せぬ形で

こんなにも、簡単に壊れてしまうのだということ。

 

 

直には、

『本当に大事にしたいもの(直のこと)を

大事にしないから、

大事におもってる物が、壊れるんだよ』

 

 

と、言われたけれど、

 

わたしからしたら、

 

大事であればあるほど

大事にするのが難しいって

 

散々思ってきた。

 

特に人間相手はさ。

 

 

物や動物は、

大事に思うままに、大事にしやすい。

 

 

 

でも人間ってほんっとうに、

複雑な生き物で。

わたしは特に大事なひと、近しい人のまえでしか反応しない、おっっっきーーな種を持ってて、だから尚更、1番大切なひとを大切に扱うというなんでもないことが、わたしにとっては世界で一番難しいことだった。

 

 

でも、

 

人間だって

 

 

この石みたいに

 

 

簡単に、パキッて、

割れちゃうのかもしれない。

壊れちゃうのかもしれない。

 

 

 

そんなことをおもったよ。

 

 

 

それは、わたしも。直も。

 

だれでも。

 

 

 

簡単に『死』ってものが出てくるもんね。

 

 

 

「正気があれば、死ぬはずない。」

 

 

その正気ってもんを、

一体どれだけの人が保ち続けれるだろう。

 

 

 

少なくともわたしは

狂気の中にいるとき、

正気なんて1ミリも出てこない。

 

 

 

わたしは東京という場所にいるとき

たくさんの人が

自分の中の狂気を

一生懸命、一生懸命に抑え込んで

なんとか正気で保っているように見えるときがある。

 

 

それがとても末恐ろしく感じることがよくあった。いますぐにでも、誰かが無差別殺人を引き起こしてしまいそうな。

 

 

そんなこころのコップの水は

ある日突然溢れたりする。

https://creators.yahoo.co.jp/takashimafutoshi/0200036375

 

 

 

見せかけの正気が、狂気に変わるとき。

 

 

それは誰にだって、起こりうる話なんだ。

 

 

『まさか』あの人が自殺するなんて

『まさか』あの人がひとを殺すなんて

 

 

まさかまさかいうけど

ほんとに、

 

 

まさか、この石が、

真っ二つに割れちゃうなんて

思わなかったもんね。

 

 

そういうことなんだなあ。

 

 

狂気を狂気のままに、

少しでも自分の中で受け入れることができたなら

 

狂気を狂気のままに

愛してくれる他者が誰かひとりでもいたら、

 

 

こんなにも生きるのは楽になるということを、

こんなにも人間という複雑な色は

とんでもなく尊い彩りになるということを

 

 

 

わたしは

わたしたちは

 

体現してたりするのかも。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

喧嘩してる最中、

わたしはもう、

こうやって傷つけ合うのは散々だったから

 

自分から直を力いっぱいに抱きしめた。

 

 

『もうやめようよ』

 

って、そう言って、ただ、力いっぱい抱きしめた。

直はただ、泣いていた。

 

 

 

わたしたちの喧嘩の中で

わたしがすることなかったこと。

わたしが初めて、したことだった。

 

 

 

 

 

もう、大切なものが

こんな風に壊れるのは絶対に嫌だって

この石がおしえてくれる。

何度だって思い出させてくれる。

 

 

それはつまり、

もう大切なひとを

こんな風に傷つけること、

 

大切な人と

こんな風に傷つけ合うことが

 

もう絶対に嫌だって、思わせてくれる。

 

 

 

 

 

 

 

わたしの中の

傷つけたくなるその気持ちを

 

相手の中の

傷つけたくなるその気持ちを

 

  

 

 

そこをちゃんと、諦めずに、

優しく言葉で伝えあえるかな。

 

 

伝えあいたいな。

 

 

 

わたしの醜さは、狂気。

 

 

 

その醜さを

直は、茉優の一部として、

美しさと変わらずに、受け入れてくれる。

 

 

 

「それが茉優であり、

茉優のすべてであり、

それで茉優は完璧だよ」って言ってくれる。

 

 

 

 

わたしは、醜い。

わたしは、美しい。

 

どちらも事実でコインの裏と表。

それは表裏一体。

 

 

 

醜さは、美しさのためにある

と言っても過言ではない。

 

 

醜さがあるから、美しさがあり

美しさがあるから、醜さがある。

 

 

 

 

闇があるからこそ、光が希望になるように

醜さがあるからこそ、輝く美しさがある。

 

 

それならわたしはとことん、

醜さを味わう。

醜さを受け入れる。

醜さを愛してゆく。

 

 

わたしの中の狂気を、愛してゆく。

 

 

 

 

p.s

こんな激しい喧嘩の後に

おいしい有精卵の卵かけご飯を

仲良くふたりでほおばれる

わたしたちってさいこーって

直、あいしてるよって、思うのでした。

 

 

 

おわり。