直からの手紙
【2019.11.14〜
出会って3年記念日に】
ただ歩いてきた
あると信じた道
出会うよりずっと前
“君の名は”を見て
何かや誰かがどこかでわたしと出会うのを待っている
そう感じてわたしは1人泣いた
2本の缶チューハイの力を借りて
初めて人前でわたしを晒したあの日
あなたがわたしを見つけてくれた
その時はまだわたしはあなたを知らなかったけど
わたしはわたしのままを生きたくて
勇気を振り絞ったんだ
世界一周の船の上
初めて言葉を交わしたね
船の上でも相変わらず部屋に閉じこもりがちだったけど
いつからか
なぜだか
あなたを探してるわたしがいたみたい
どうしようもないくらい
自分の気持ちに鈍感だったけど
あなたの目に
無自覚のまま惹かれていったんだと
今は思う
もしかしたら…
そう思って布団から出した右手
しばらく待っていると
あなたの左手がやってきたんだ
偶然と意図の狭間で
わたしたちは触れ合った部分から互いを感じ続けてた
愛することへの期待と
拒絶されることへの恐怖
触れ合えている幸せを感じながらも
ソコに留まり続けてた
あなたの部屋を初めて訪ねたあの日
1つの布団で寝るなんて驚いたよ
でもなぜか
あなたを抱きしめないではいられなかった
同じ方を向いて重なった2人
パズルがはまるかのように
ぴったりだったね
どこかで何かを確信したかのように
怒涛のごとくわたしのハートは開いたよ
拒絶される恐れを超えて
わたしの体に引かれる恐れを超えて
男ではない劣等感を超えて
わたしはあなたを愛せたね
その衝動が全てを始めさせてくれたんだ
呑んだ帰りに歩いた
あなたの思い出の川沿いの道
繋がれた
火照った手とひんやり冷たい手
今でも忘れない
あの最高の心地
夜の川辺の風景も
酔って火照った体に感じる夜風も
さすってはさすり返されるあなたの指の感触も
もう何もかも
完璧に幸せだった
なんてったって
他のカップルがやっているみたいに
外でわたしと手を繋いでくれるなんて
隠し隠される関係しか知らなかったわたしには
あまりにも嬉しかったんだ
そうして始まった道のり
あなたがあなたへ帰る道
わたしがわたしへ帰る道
函館で
群馬で
新潟で
タイで
インドで
京都で
北海道で
日本を巡る車の中で
岐阜で
東白川で
わたしはあなたを通して
たくさんのわたしと出会い直した
時には寄り添ってもらいながら
時にはぶつかり合いながら
時には子供のようにじゃれ合いながら
奥底に抑え込まれた数々の感情を
1つ
また1つと
取り戻してきた
33年間で堪えてきた分の涙は
この3年間で底なしに溢れ出した
そうやって
ないことにしてきたわたしの
1つ1つを
嫌ってきたわたしの
1つ1つを
どうにかこうにか
抱きしめてきた
わたしはあなたと
罵り合った
取っ組み合った
殴り合ったし
傷つけあった
それが出来るほどに
わたしはあなたとの間にある“何か”を
信じられたんだ
疑うことだってあったけど
不安になることだってあったけど
迷子になることだってあったけど
屋根から飛びそうになることもあったけど
わたしは
わたしの意志で
信じる道を選んできた
それにしても
お互いの持つ穴ポコを
うまい具合に
刺激し合いまくる
このデザインには
もうほんと参るよね
飽きるまでやった反応合戦
殺すほど憎いって気持ち
知っちゃったね
寝顔見て抱きしめたくなるのと同じ大きさで
寝顔見て殺したくなるなんて
殺したくなるほどに愛があるって
実はすてきなことだって
ついには思えるようになってきたよ
そろそろネタも充分出来たし
あのジェットコースターのような
フェーズはもう
終焉に向かっているのかもしれないね
石垣から帰ったあの晩に
わたしたちは1つになった
あの体感は
1つゴールであり
1つの始まり
そんな気がしてる
わたしがわたしで完全だという真実から
始まる章
ようやく最近思い出した
ヒトとヒトが
歪みなく
愛のままに
繋がることが
わたしの大きな大きな願いだって
それってどうやら
わたしの人生の核になることみたいなんだけど
わたしはあなたとの関係から
この人生のテーマを
スタートさせたってこと
この3年はその序章
“あなたとわたし”
わたしにとっての
核となる関係性
この繋がりを起点に
波紋のように
そんなつながりを広げていきたいんだ
あなたが愛しくてたまらないと感じる時のあの感覚
とめどなくエネルギーが湧き上がるようなあの感覚
ヒトを愛せることの幸せ
愛させてくれるヒトがいることの幸せ
わたしは
わたしから愛が溢れている時の感覚が
何よりも1番好きなんだ
でっこぼこの道を共に楽しんできてくれてありがとう
誰よりもわたしを見せてくれてありがとう
愛させてくれてありがとう
出会って3年
1つの節目
あなたの右手とわたしの左手
結んで前を向き出そうか
水と火で
風を吹かそうか
愛の世界の
真ん中を始めようか
ね、茉優
わたしたちの人生
始めようか
おままごとのまま
(写真は3年前初めて直の家に行った時の)